『内向型』の皆んな読んで!!『内向型人間のための人生戦略大全』

 

コミュニケーションについて書かれた専門書は(特にアメリカの書籍を中心に)、人生の勝ち組に属し、自分の意見を常に主張する「外向型人間」、シルビア・レーケンの言葉を使うなら「饒舌で、どんなときも自分を押しとおす自己PRの達人」に向けて書かれたものがほとんどです。そういった専門書は、シルビアのような「内向型」のコミュニケーションコーチにはほとんど役に立ちません。まるでタカがアヒルから泳ぎを教わるようなもので、参考にはならないのです。ですが、タカはアヒルがいる池を離れて空の世界に戻れば王者になることができます。

CCCメディアハウス出版 シルビア・レーケ著 
『内向型人間のための人生戦略大全』より

昔は「外向型人間」に憧れて真似をしている時期もありましたが、やはり自分には向いていないなと考えるようになり、運動指導や治療で内向型人間なりのコミュニケーションするようになりました。

インストラクター業の方でも、ハイテンションな「外向型人間」インストラクターではなく、意外と私のような内向型人間インストラクターを必要としてくれている方がけっこう多いので嬉しいです。

本書には「内向型」の強みと弱みが記されていて、「うんうん、内向型人間ってそうなんだよ。」と、とても共感できる部分が多く励まされました。

1 話し相手が質問にすぐ答えてくれないとイライラする
2 たくさんの人と話をするよりも2人きりで話をしたい
3 人に話すと自分の考えもクリアになる
4 自分の身の周りが清潔で片付いていると落ち着く
5 「思いついたら」、考えたり、ためらったりすることなくすぐ行動に移す


(全35項目)

冒頭の章で、自分が内向型か外交型かを確認できるチェックリストがあります。
ちなみに私は、内向型項目にチェック12個、外向的項目にチェック5個でした。
「内向型」の番号が「外向型」の番号よりも3つ以上多い人は「内向型」だそうで、私はやはり内向型のようでした。

ここで忘れてはならないのは、「外向型人間」は風力発電機でいうところの風、つまり、他人との接触を常に必要 とするけれど、それは「内向型人間」が充電するために「ひとりの時間」を欲するのと同じだということです。

私は外向型人間にはエネルギーを分けてくれる人とエネルギーを奪っていく人がいると考えています。
若い頃はこの区別がつかずエネルギーを奪われ消耗してしまうことが多かったです。
この区別がわかるようになってからは、奪うタイプには近寄らないか、作戦を立ててから接するようにしています。

自分の中で大切な「ひとりの時間」は、ブログとHP作業、ランニング、読書です。
最近は短い時間でもこの3つに集中できる時間を過ごせると充電できるようになりました。

それは「速い」コミュニケーションについていけないことです。コミュニケーションを自分が望むところまで深めようとするので、脳内の情報処理、特にものごとを吟味したり問題を解いたりするのに多くの時間を必要とします。それで「速い」話についていけなくて、周囲から「のろま」だ とか、受け身だと思われてしまうことが多いのです(周りの人には彼らの脳の中で行われている情報処理が見えませんから)。

「本質的なものを見出す」人は、形式的なことや皮相的なものを大切とは見なしません。興味がないのです。

いくら皮相的ものに興味が無いといっても、誰とでも最初は浅いコミュニケーションから始まります。浅いコミュニケーションと深いコミュニケーションの使い分けができるようになってから楽になりました。
コミュニケーションを続けてもいつまでも話が深まらずに消耗してしまうこともありますが、相性もありますし全ての人と話が深められるわけではありません。付き合いの距離感を人によって調整できるようになりました。

速いコミュニケーションが苦手なこと、会議などの場で受身になりがちなことなどが内向型人間の弱みとしてあげられています。
このことは自分も実感して悩んでいます。
外向型人間をやっかむのではなく、場をリードしたり仕事の成果を自分できちんとアピールできるように訓練していきたいです。
この本には対策法もいくつか紹介されているので参考にしたいと思います。

「内向型人間」の多くは人の話を非常によく聞くことができます。生まれたときから何かを観察したり、外界の印象を処理したりすることに長け、その能力を、自分が得た情報を整理し、再評価するのに利用します。話し相手 にとって大事なものは何か? 重要な情報はどれか? 何がどう関係しているか?そう自問しながら他人が発した 言葉の本質を見抜くのです。人の話を聞くことは能動的な行為です。

これは今の仕事をしていて強みになっていると本当に感じます。
ただし、細かくなり過ぎて大筋を外さないよう物事を見るピント調節には注意したいです。

「内向型人間」は「外向型人間」とは違い、周囲から評価されたり、認められたりしたいとはあまり思いません。相手が自分より立場が上であるか、面白いか、成功しているかといったことにもあまり興味がありません。「内向型人間」の多くは心の中に自分なりの「評価基準」をもっていて、常に自分で自分を評価しています。

他人に興味が無いと誤解されることが少なくありませんが、人には興味があります。
ただ、こういったことにあまり興味が湧かないんです。
だから噂話や世間話が苦手です。世間話はできるけれど噂話が本当に苦手です。

さいごに

「内向型」であることは、けっしてネガティブなことではありません。
「内向型」の人間も「外向型」の人間も、強みと弱みは表裏一体です。
それぞれの強みと弱みを知ることによって、「内向型」の自分に自信が生まれ、「外向型」の人間ともお互いの長所を生かして協力できるようになっていくのではないでしょうか。

 

コメント

  1. […] 介した本の感想をブログにまとめました。 「内向型」だと思う人にはオススメの本です。 ブログを更新しました。 『内向型』の皆んな読んで!!『内向型人間のための人生戦略大全』 […]


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