「 平成教育委員会 」 がヒットした時のお話から
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ところがいざ蓋を開けたらあっという間に視聴率が三十パーセントを超えた。
面白いのはその後で、各局が似たような、大同小異のクイズ番組を作り始めた。
いまだに同じようなことを繰り返しやっている。先例さえできれば、それに乗っかるのはお手の物なのだ。だけど裁判所の判例じゃないんだから、テレビ局が先例主義になってどうするんだろう。まあ、彼らにしてみれば、面白いことをやりたくて番組を作っているわけじゃない。似たような番組をやれば、少なくともそこそこの視聴率を稼げるということなのだろう。責めるつもりもないけれど、結局のところ、そうやって自分で自分の首を絞めているのは間違いない。(『 超思考 』 北野武 著より)
本当にテレビが面白くなくなったと感じる。
自分が歳をくって今の価値観とズレてきただけかもしれないと考えたりも
するけれど、それだけじゃないと思う。
先例のある人気のあった番組の型をそのまま真似して、いま旬の人気芸人を
はめ込んでいる。番組の内容と芸人の能力が全くリンクしていない。芸人は
定型の番組の中で、お決まりの一発芸するだけだ。
某歌手も、家族を思って書いたという歌詞に本人が体験したリアリティが
あまり感じられないし、容貌と服装がマッチしていないし、ギターを持つ姿が
様になってなくて簡単なコードだけ弾いている。
メロディ、歌詞、容貌、服装、キャラクター、全てを先例のデータから
読みとってツギハギしたものだろうと勘ぐってしまう。全てがバラバラだという不自然さを感じてしまうのは僕だけでしょうか。
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