2010.07.10
「なぜ日本人の体型は胴長短足だったのか」1の①
・初めに
今、日本で目にするファッション誌やフィットネス情報誌では、西洋の外国人をモデルとして起用しているものを多く見かけます。これは日本人の身体に比べると西洋人の身体の方が見栄えが良いからでしょう。たしかに西洋人の身体からは自信が充ち溢れ、たくましさや美しさが感じられます。
現代の日本人の大半が、この西洋人のような体型に理想を求めているのではないでしょうか。 男性であれば、広い肩幅、厚い胸板、8つに割れた腹筋をした逆三角形の身体に憧れ、女性ならば、豊満なバスト、細くくびれたウエスト、上に持ち上がって引き締まったヒップ、細くて長い脚に憧れる人が多いでしょう。
そのような身体を目指して、スポーツジムに通い身体を鍛えている人は多いのではないでしょうか。どうやら私たち日本人は、昔から日本人の体型であるといわれている『寸胴』で『胴長』で『短足』な身体にコンプレックスを抱いているようです。
マシーンを使って筋力トレーニングをしたり、食事制限をしてダイエットしたり、それでも変わらない場合は脂肪吸引手術をしたりして、何としても西洋人の身体を手に入れようと躍起になっているように思えてなりません。
近年では、日本人の平均身長は高くなり、体格に恵まれる子どもが増えてきました。子どもの体型は、手足が長く憧れの西洋人のような体型に近くなってきたかもしれません。
子どもの発育が良くなった理由として、「戦後の食糧難の時代と比べると、経済が発展し食生活が豊かになったためだ。」とよく説明されています。
しかし、はたして本当にそれだけでしょうか。ただ発育が良くなるというのであれば、日本人特有の『胴長短足』の体型のまま、身体のサイズが大きくなるのではないでしょうか。今の子ども達の身体を観察すると、サイズだけが大きくなっているというよりも、身体の形そのもの(足の形や、手足の長さと胴体の長さのバランス)が変わってきています。これは身体の栄養状況だけでは説明しきれないと思うんです。
また、西洋人の体型に似てきたようですが、何故だか西洋人の身体から醸し出される「美しさ」を感じません。この不自然さというか違和感を感じるのは私だけではないはずです。
コメント
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私は、半年ドイツで暮らして、自分が胴長短足でしかも、きわめて短躯であることを、再認識し、かつ確信し、そのことを自分の特長であるとさえ思うようになりました。
1947年に生まれ、下駄やわらぞうりを履いて、山野の中の集落で育った私にとって、納得できる論考です。この記事を読むと、勇気と喜びさえ沸いてきます。
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蛍夜さま
コメントありがとうございました。
読んでくださって嬉しいです。連載が滞っていますが、また書いていきたいと思っています。
もっと文章が上手くなりたいです。私は語彙不足なので書くのが大変です。。