『腐る文章』と『腐りにくい文章』の違いをひとことで説明するの
はむずかしい。『腐る』というのは言い換えると『経済的に凡庸性が
ない』ということである。つまり、例えば、今から二十年前の読者や今から二十年後の読者と
いうものを想定したときに、その人たちにもこちらの言いたいことが
『伝わる』かどうかということである。
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メディアがもてはやす『切れ味のよい文章』はたいていの場合、
『同時代の中でもとりわけ情報感度のよい読者』を照準している。
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(後書きより)
『街場のアメリカ論』 内田樹 著
私は、「最新」しか知らない人の話ってあまり信用しません。
「過去」の何かに対しての「最新」なら分かるんですが、「最新」しか
知らないって何かおかしい。「最新」しか知らない人って情報に踊らされて
いる場合が多いような気がするんです。
そもそも何が「最新」かは、人によって違うはずです。自分にとっての
「最新」を感じ取れない人は、他人のいう「最新」に踊らされ続ける
ことになる。
2005年に出版されたこの著書ですが、色あせることなく新鮮な内容でした。
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