僕はカテゴライズ(分類)されるのが苦手なようです。
(最近HP作業しているから、いちいち言葉がカタカナなんだな。)
ホームページ作りの勉強をしていると「ターゲット顧客層」という言葉が
出てきますが、僕はこの言葉を聞くと狩猟や漁が頭に浮かびます。
ビジネスではターゲットとする顧客の住んでいる地域、年齢、性別、年収、
趣向などを解析して、それに沿った広告を出し商品を売ります。
これを漁に例えてみます。イワシを獲りたいのであれば、イワシの住んで
いる海域、活動する時間、群れの習性、好みの餌などを解析し、その解析を
もとに餌や道具を選び、往復に必要な燃料を船に積み漁に出かけます。
ツイッターやフェイスブックなど様々なSNSサービスがありますが、
最終的にはサービスを利用するユーザーの頭数が増えたら他の企業に商品の
広告の場として売ることで利益を上げています。
企業側から見ればターゲット顧客層をまとめた網に見えるんじゃないか
と思います。
「獲物を網で分けておきましたから、どうぞ企業様のお好きな網を
お選びください。」
・イノベーター 2.5%
冒険的で最初に革新的なサービス商品を採用する人たち・オピニオンリーダー 13.5%
自ら情報を集め、判断を行える能力のある人たち・アーリーマジョリティ 34%
慎重ですでに採用している人たちに相談するなどして追随的な
採用活動を行う人たち・レイトマジョリティ 34%
流行っているからという、世の中の普及状況を見て、模倣的に
採用する人たち・ラガード 16%
革新的なものについてはようやく最後に採用する人たち(効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法
/勝間 和代より)
昔は、グループの中に一人二人はイノベーターやオピニオンリーダーがいて、
その人たちがグループ内のマジョリティに紹介するという流れで商品が
買われていたのでないかと思います。
家族であれば、家長である父や母が商品を判断し、自分の子どもや年老いた
親に商品を買い与えていた。
インターネットが普及したことで、昔よりもイノベーターやオピニオン
リーダーを介さずダイレクトにマジョリティに商品を売ることができるよう
になったんだと思います。
目の確かなイノベーターやオピニオンリーダーに商品を売るよりも、
マジョリティ層に直接商品を売る方がきっと楽なんじゃないでしょうか。
家族内であれば、社会に出ていて頭のキレキレな働き盛りの男女に商品を
売るよりも、子どもと年寄りを相手に商品を売る方が楽に売れる。
遠くの海に希少な大魚を獲りに行くよりも、近くの海で小魚を大量に
獲った方が燃料コストや獲れなかった時のリスクが低い。
しかも、マジョリティ層が全体の約70%を占めるわけですから、ここを直接
ターゲットにした方が効率よく稼げる。マジョリティ層をターゲットにして
いるから、商品の『 口コミ 』情報が重要になります。
マジョリティ層は、『慎重ですでに採用している人たちに相談するなどして
追随的な採用活動を行う人たち』、『流行っているからという、世の中の
普及状況を見て、模倣的に採用する人たち』だからです。
おそらくマジョリティにとって商品を買う時に大切な判断基準は、商品を
売るロジックの的格さや商品の材料費と技術や手間に見合った値段ではなく、
世の中で流行っているかどうかやテレビや芸能人が紹介しているかどうかです。
オピニオンリーダーは『自ら情報を集め、判断を行える能力のある人たち』
ですが、マジョリティはその逆で、『流れてきた情報を受け取り、先に買った
人の判断を参考にする』に近いんじゃないかと思います。
そして、SNSサービスで自分と同じような人達と固まっているととても
安心する。
インターネットとSNSサービスは、マジョリティ層のカテゴライズと孤立化
に成功したのではないかと僕は考えています。
と、今回僕が書いたようなこと言っている人が世界には他にも何人もいて、
今僕のいるところをターゲットととしている頭のキレキレな人がいると
思うと末恐ろしくなります。
ターゲットにされて食べられちゃうのが怖いんだと思います。
(過去を振り返るとけっこうお勉強代を払っちゃっています。)
カテゴライズされるのが苦手なんじゃないな、怖いんだ。
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